クラウドソーシング 発注者向け 説明文の書き方のコツ

わたしはITエンジニアを生業なりわいにしております。

たまにクラウドワークスやランサーズなどのサイトを眺めて、ちょうど良いネタがあれば勉強がてら作ってみています。
(勤めている会社が副業禁止なので、仕事を受けるのではなくて、勝手に作るだけ)

そこで思うのは、説明が下手な人が多すぎる。これじゃあ、ヘボいやつしか応募してこないぞ?

わたしは普段、お客さまの実現したいことをヒアリングして設計し、プログラマーの管理をするのがメインの仕事です。
ITに詳しいわけではない人から、何をしたいのか聞き出して、どう作るべきか考えることに関して、プロということになりますね。

この記事を読んで欲しい人

  • クラウドソーシングで発注するときの、要件の書き方を知りたい人
  • クラウドソーシングで発注しても(条件の良い人からの)応募が来ない人
発注時の説明文のコツを、僭越ですがアドバイスさせていただこうと思います。
わたしはIT系なので例がITになりますが、他のことでも本質は同じです。

手順ではなく最終的に欲しいもののイメージを共有する

「Excelのブック1の列をブック2にコピーして、ブック2のセルに数式を入れ、フィルタをかけて、日付ごとに集計したいです」というように、手順を説明してくれるかたが多くいらっしゃいます。

お料理に置き換えると

  1. じゃがいも・にんじん・玉ねぎを切ります。
  2. 肉と野菜を炒めた後、水を加えて煮込みます。
  3. 味つけをします。

これだと、「肉じゃが」を作る人と、「カレー」を作る人が出てきます

何が出来上がれば良いのかのイメージを共有できないため、意図していないものが出来上がる、気の利いていないものが出来上がる、何度も質問の往復が発生し遅延する、などが発生します。

「何を」作るべきなのかを明確にしましょう。
「カレーを作ってください。手順は野菜を切り…」という説明になっていれば、肉じゃがはできません。

「売上を日毎に集計したいです」
「楽天市場へ出品するツールを作って欲しいです」
などのように、何をしたいのか・何を作って欲しいのかをまず説明した上で、今はこのように手作業で実施しています、と書けば良いです。

今の手順の説明は不要という意味ではない

手順だけを書くのは上手なやり方ではありませんが、出来上がりのイメージとともに、手順の説明も大事な情報になります。
状況を幅広く考慮したほうが、ユーザーにとって使いやすいものを作れるからです。

また、システム的に取り込めない部分や、技術的には可能だけれど値段が高くなる部分などで、仕様から落とすときの判断材料にもできます。

贅沢を言うと、その手順がどのような意図でやっているものかも書いていただけると大変ありがたいです。
例えば、ファイル1とファイル2を合体した、ファイル3を作ってから作業をしている場合、プログラムならファイル3を作る必要はない場合があります。
作業しやすいようにファイル3を作っている、なら省けるし、ファイル3は別の作業で使います、なら作る必要があります。

最終的にやりたいことも書く

最終的に作りたいのはカレーうどんだったのに、カレーを発注してしまう人も多いです。

例えば、データをコピペすればグラフが表示されるExcelが既にある場合、データまで作ってもらえば良いんだ!と考えて、どうせなら、コピペまでやってもらえば良いことに思い至らないパターンなどです。

技術的に、カレーにうどんを入れることまでは実現できないと発注者が思っていたとしましょう。
それでも、そのカレーでカレーうどんを作るつもりです、と最初に言っておけば、うどんを入れるのも簡単ですがやりましょうか?と受注者側から確認することができます。

ユーザー側の目線になれる受注者であれば、カレーうどんならめんつゆも入れたらどうですか?と、改善の提案もできます。

わたしならふわっとした内容の案件に応募しません

前述のとおり、わたしはITに弱い人からも要件を聞き出して形にできるプロですし、わたしのような人に応募してもらいたいところですよね。

でも、わたしならふわっとした内容の案件には応募しません。

募集している段階でもまだふわふわな説明をしている人は、自分でもよく理解していないか、厳しい言い方になりますが、言語化の能力が低い、他人への依頼・指示をする能力が低い場合がほとんどと言えます。
仕様を散々確認したにも関わらず、思っていたのと違うと言い出したり、影響が大きい何かを後出ししてきたりするので、リスクが高く、そのリスクを回避するための工数も膨らみます。

もっとやりやすい仕事を選んだほうが効率が良いので、あえてリスクの高い案件に応募する理由がありません。

それでも応募する人というのは、経験の浅いかたか、よほど自信があるかたですが、前者の場合が多いでしょうから、ハズレ率が高くなります。
最初に雇ったかたがやりきれなくて、結局別の人に続きを発注するハメになる原因です。

こっちは素人なんだから、わからなくて当たり前じゃないか!

「こっちは素人なんだから、わからなくてあたりまえじゃないか!プロだったらちゃんと汲み取ってくれるべきだ」と、気分を害されたかた、いらっしゃるでしょうか。

技術で実現できること/できないことや、それがどの程度の難易度なのかなどは、素人にはわからないのは当然でしょう。
何という単語で言い表せば良いかがわからない、なんとなくわからないけど、どこがわからないかわからない、ということがあるのも理解できます。
そこを言語化して、お互いに認識を合わせていくことは、プロとしての手腕だと思います。

でもエスパーじゃないから、限界があるんですよ。
発注者が相手に技能を求めるのと同様に、受注者側も相手に最低限の能力は求めます。
それにわたしが言っているのは、何を求めているのか説明してね、ということであって、技術を理解しろとは言ってない。

まとめ

発注時の説明文の書き方のまとめ

  • 最終的なイメージを共有できる内容を書く
  • 詳しく伝える
  • ふわっとした説明をすると経験値の低い応募者が来る

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