コミュ障でもエンジニアになれますか?

コミュ力がなくてもエンジニアになれますか?

あるチャットで、「エンジニアにはコミュ力不要」説と、「エンジニアにはコミュ力必須」説があるけど、どっちだ、というのが話題に上がっていたので、わたしの考えを書いてみます。

コミュニケーションスキルがなくてもエンジニアになれます

コミュ力がなくてもエンジニアになれます。
プログラミングができなくても、SQLを書けなくても、性格に問題があっても、やる気がなくても、エンジニアにはなれます。

つまり、基本的に誰でもエンジニアになることは可能です。

でも「コミュ力がない」って種類がありますよね。
ちょっと深堀してみます。

発達障害だからコミュ障の人

アスペルガー症候群などで全然空気を読まず、すごい発言をぶっこんでくる人でも、メチャクチャ組めれば神になれます
発達障害の人の中には、プログラミングの才能がある人が少なからずいらっしゃいますよね。

炎上案件にヘルプを要請され、要件定義書を書いたお客さん本人に向かって、周りに人が大勢いるところで、「この要件定義書じゃ破綻して当然ですねえ~。足手まといなので、邪魔をしないでくれるなら間に合わせられます」などとニコニコして言った知人がいますが、単金が高いのにあちこちから引っ張りだこで数千万円プレイヤーです。
空気を読めないものすごい発言も、武勇伝として周りが面白がってくれます(笑)

障害に理解がある人ばかりではないので、絶対に一緒に仕事をしたくないと言う人もいますが、技術の世界は技術がある人が強いです。

そのかわり、コミュ力の有無にかかわらず、IT業界はプログラミング適性がある発達障害の人でも生きやすいかもしれないけれど、発達障害の人に向いている業界というわけではないと思います。

口下手・おとなしい性格の人

わからないところがあれば自分から聞ける、困ったことがあれば自分から相談できる、でも話を上手に組み立てられません/話はできますがおとなしい性格なので、積極的に意見を言うことはないです。

これは問題ないです
ほとんどの人はそうだと言って過言ではないと思います。
口下手でもそのうち慣れます。

何を言っているのかと厳しく詰問してくるタイプの人がいたり、おとなしい相手にグイグイ行く距離感のわからない人に捕まることもありますが、その辺は他の仕事と一緒で、運です。

人が怖いのでおはなしができない人/年上が苦手な人

わからないけど質問できません、困っているけど誰かが察して声をかけてくれるのを待っています、おじさんやおばさんに嫌悪感があるので話をするのも苦痛です、質問されると怒られている・攻撃されていると感じるなど、メンタルがセンシティブであるがゆえのコミュ障でも、エンジニアになることは可能です。

マネージャーやリーダーはプロジェクトをやり遂げるのが仕事ですから、メンバーの個性を踏まえて対応する以外の選択肢はありません。
気持ち良くお仕事をしていただけるように、周りで気を配ります。
そのかわり、リーダーと言えどエスパーでもお母さんでもないので、すべてを察し望みどおりに動いてくれるわけではないです。

これって辛そうに見えるけど、わたしの経験上、こういう人たちは「相手(周りの人)に問題がある」と考える傾向があり、対人以外では妙に図太いところもあるので、意外と仕事が続きます。
実際、チームで仕事をする以上、いろいろな人がいて当然なのだから、まとめられないのであればマネジメント層の力量不足である、と言うのは事実ではないこともないですからね。

じゃあ、「コミュ力必須」説はなんなの?

じゃあ、「コミュ力必須」説はなんなの?ってなりますよね。

コミュ力必須説を唱える人は、おそらくSIerです。

SIerの場合は、上流工程、リーダー、マネージャー、ディレクター、コンサルタントなどにキャリアをシフトしていかないと、年収が上がらず、生き残りも難しくなります。
どれもコミュ力が必須です。

他の会社は存じませんが、少なくともわたしの勤めている会社では、超優秀なプログラマー以外は、プログラマーのまま生き残っている人はいません。

自分はプログラマーのままで良い、と思っても、プログラムは目に見えないところなので、美しいコードを書いてもクソコードを書いても、表面上の見た目は一緒だから、美しいコードが書けるだけ人が求められるわけじゃないんですよね。
そうなると、コードを書けて単金が安くて残業に耐える体力があって熱を出す子どもがいない若い人が良い、ってなるじゃないですか。
年齢が上がってくると、だんだん仕事がなくなってきます。
SIerでも大手は、そういう人を面接なしで入れられる客先を持っていたりするので、本当に仕事がなくなるということはないと思いますが、中小企業はマッチングできず売れ残ることがあります。

SIerの場合は、最初はコミュニケーション能力がなくてもやっていけるけど、30歳を過ぎても続けていく上ではコミュニケーション能力がないと苦しくなる。
だから「コミュ力は必須」だと言う人たちがいる、ということだと思います。

コミュ力が低い人はどうすれば良い?

できるだけ大企業か、受託開発/自社開発の会社に正社員として就職しましょう。
SIerでも大手なら許容範囲、行っちゃいけないのはSES中心の中小企業です。

まとめると

コミュニケーション能力が低くてもエンジニアとしてやっていくことは可能です。
どういったタイプのコミュ障であっても、エンジニアとしてやっていくことは可能です。
でも、SIerやSES業の中小企業の場合、コミュニケーション能力がないと続けていくことのハードルは高くなります。

エンジニアになりたい人は、イメージではなくよく検討してからこの道に進んでいただきたいと思います。

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